サポート(ヒーラー)の自己回復力と護衛優先度
今回はオーバーウォッチ最初期から3(実質2)→7ヒーローにまで増えたヒーラー(サポート)について、それぞれの自己回復力と自衛能力について軽くまとめ、自分がサポートになった際、相方に誰が来たらどの程度気を配ればいいか、を中心に書いていきます。
自分がサポートである時、相方サポートのヘルスと状態(襲われていないか)に常に気を配るということは共通して重要なことですが、各サポートによって自己回復力と生存力にはかなりの差があります。
自前ですぐ回復できるヒーローもいれば相方からの回復に依存するヒーローもいますし、護衛しないと脆弱なヒーローもいれば放っておいても生存できるヒーローもいます。
もちろん常に気を配るに越したことはないですが、サポートは基本的に前線で戦うダメージやタンクの回復に注力しなければいけませんし、自身のヘルスや安全確保についても常に考えて立ち回らなければいけません。
なので相方サポートについて、このヒーローは護衛はあまり必要ないが回復は自分(相方)がこまめにすべきといったふうにそれぞれの性能を整理し、それぞれに応じた自身のすべき行動をまとめ意識しておけば、忙しい中でも相方に対して適切なサポートが出来るようになると思います。
◇ルシオ
自己回復:B+
・(ヒールモードのみ)常時発動、13/s
・ アビリティ 37.5*3 CT12s 自身を含めた範囲回復
生存能力:A
・高機動力(スピードブースト、ウォールライド)
・CC(吹き飛ばし、CT4秒)
初期と比べて非常にテクニカルなヒーローになった反面、サポートどころか全ヒーローの中でも上位の生存力を持ちます。
通常モードの自己回復がやや遅いですが、基本的に他ロールや相方の護衛はあまり必要とせず、むしろスピブや吹き飛ばしで積極的に相方サポートの護衛ができる安心安定のヒーラーです。
◇マーシー
自己回復:A
・常時発動 20/s 被弾から1秒(!)後
生存能力:C
・味方依存だが機動力は高め
・CCなし、攻撃は咄嗟に出せないブラスター
・アルティメットのみ生存能力はかなり高め
ほぼヒール専門ヒーローであり、護るべき対象であるイメージが強いですが実際のところ蘇生周りのリスクが高いだけでサポートの中では中程度の生存能力を持ちます。
被弾しても1秒後には回復が始まるパッシブが非常に強く、敵が自陣で暴れていない限りはあまり体力に気を配る必要はないですが、それでもアナやゼニヤッタよりは前線近くで立ち回るヒーローですので状況次第ではあります。
自己回復:B
・常時発動(シールド) 30/s 被弾から3秒後
生存能力:E
・CCも移動スキルも一切なし
・ヒットボックスが横に大きい
・高火力だが肝心のフランカーに当てにくい
ご存知の通りヘルスの3/4がシールドであり、ほとんどの場合戦闘が落ち着いた後は自然に全快まで回復します。
生存能力に関しては最悪です。マーシーよりよっぽどお姫様してます。前述の自己回復は3秒のラグがありますので狙われている時はほぼ機能しませんし、CCも移動スキルも無いため不和オーブがミラクルHSしない限りはそのままキルされてしまいます。ゼニが相方になった場合は襲われていないか常に気を配る必要があるでしょう。
◇アナ
自己回復:E
・スキルのみ 100 CT10秒
重要度が高く、範囲が狭いため自分には気軽に使えない
生存能力:D
・強力だが当てにくいCCあり CT12秒
・移動スキルは一切なし、立ち位置は味方から離れがち
サポートの中で最も自己回復力が低いです。10秒ごとに100と書けばそこまで悪くないように見えなくもないですが、アナのグレネードは非常に戦術的価値が高く、ほとんどの場合回復疎外や味方のヒールブーストに使用します。
足も遅く、チーム内での重要度も高いのでそこらの75パックも取りに行きにくく、140~170ヘルスくらいの相方に要請するにも微妙な残り体力で落ち着かない瞬間がよくあります。相方がアナの時は特に頻繁にヘルスが減っていないか確認しましょう。
◇モイラ
自己回復:C+
・吸血攻撃 射程20m 30/s
・スキル 60/s 最大300 CT10秒 自身を含めた範囲回復
生存能力:A+
・無敵高速移動 18m程度 CT6秒
・上述の吸血攻撃、回復オーブ
・フランカー耐性が高め(特にゲンジ)
自己回復手段が限定的ですがメインの吸血がありますし、基本的に黄オーブを頻繁に投げるのであまり不便さを感じないほうです。
CT6秒の高速無敵移動があるため生存能力は非常に高く、サポートの中ではあまり護衛を必要としません。相方は思い出した時にヘルスが減っていないか確認する程度でいいでしょう。
◇ブリギッテ
自己回復:D+
・限定パッシブのみ フレイルHIT後100(16.6/s)
生存能力:C+
・シールド、CCあり
・移動スキルなし
・今はフランカーを返り討ちできるまでではない
度重なる調整により攻撃面をかなりマイルドにされた中衛兼ヒーラーです。フレイルを敵にHITさせることで中程度の範囲回復ができるパッシブを持ちますが、モイラのメインと同じく発動条件が限定的という欠点があります。
生存能力に関しても以前とは違いサポート相応の強さに落ち着き、シールドがある代わりに移動スキルがないのである程度の護衛は必要になりました。
◇バティスト
自己回復:C
・スキルのみ 150(30/s) 実質CT10秒 自信を含めた範囲回復
生存能力:C+
・パッシブの縦移動スキル
・無敵はCTの長い重要な戦術スキル、自衛には使いにくい
自己回復は実質CT10秒の範囲回復スキルだけですが、メインの回復弾が優秀かつ出し惜しみする程の効果でもないので基本的には自分のために躊躇せず使えます。
コンバットメディックという攻防一体のコンセプトですが、CCがなく攻撃も当てにくい3点バーストのためスキルレベルの高いアナと比べるとフランカーへの圧力は見劣りします。
いつでも使える大ジャンプはゲンジ以外のフランカーが追いにくい縦移動ですが、地形によっては退避しにくく、無敵スキルはCTが非常に長く保身に使いにくいのが難点です。生存力に関しては中程度と言えます。
以上、各ヒーローについてまとめたのを総括すると、
◇ 相方サポートの回復依存度
〇 戦闘時以外はほぼ自力で回復可能
△ 手段が限定されているので手すきの時に回復すべき
モイラ、ブリギッテ、バティスト
✕ 常に相方サポートがヘルスに気を配るべき
アナ
◇ 相方サポート、他ロールの護衛優先度
〇 あまり必要とはしない
ルシオ、モイラ
△ ある程度は応戦や退避が可能である
マーシー、アナ、ブリギッテ、バティスト
✕ フリーで絡まれるとすぐ死ぬと考えるべき
こんな所ではないかと思います。もちろんスピブ重視の戦略でルシオにも回復が必要だったり、敵のフランカーが強い場合はアナやマーシーも厚く護衛する等変動もあります。
サポート(ヒーラー)が7人に増えた今、同じロールでも自己回復力や生存能力にかなりの性能差があります。サポートの目線はどうしても前線で被弾するタンクやダメージに向きがちですが、相方サポートの性能を理解し、必要とされる行動が出来るようになればよりチーム戦の勝率を上げることが出来るでしょう。
【ヒーラー談義】モイラとゼニヤッタの使い分け
今回はモイラとゼニヤッタの性能比較、考察の後にこの2人をどう使い分けてピックするのかについて書いていきたいと思います。
なぜ5人いるヒーラーの中でこの2人を比較するかというと、回復面で弱い・安定しない代わりに攻撃面での補助が得意なサブヒーラー…という共通する立ち位置で、メインヒーラーであるマーシー(又はアナ)との組み合わせに向いているからです。(ルシオも立ち位置は近いですが、あちらはそこそこ回復も優秀ですし、主に火力ではなく速度を支援するのでやや特殊です)
共通する立ち位置のモイラ・ゼニヤッタですが基本的な性質はほぼ真逆で、一方な苦手な戦況・ヒーローがもう一方は得意…ということが多く、状況によって使い分けることが重要になるかと思われますので、自分用のメモも兼ねて個人的に考えたことを前編後編に分けてまとめていきたいと思います。(ただ、モイラ+ゼニヤッタという組み合わせも回復面で特に問題が生じなければそこそこバランスがいいです)
◇基本的な性能
□攻撃
DPS:115~149.5(不和) 射程:無限(減衰もなし)リロード:あり
モイラ
DPS:50(+50...オーブ) 射程:21m リロード:なし
□回復
調和のオーブ:30/s 射程:40m リソース・CTなし 1人付与
モイラ
グラスプ(黄色):80/s 射程:15m リソース有限(最大9秒) 直線のみ複数回復可能
オーブ(黄色):75/s(~300) 射程:無限 CT10秒 自身含め複数回復
□機動・回避
ゼニヤッタ…一切なし
モイラ...フェード(CT6秒) 移動距離18~23m(無敵)
□アルティメット
範囲超大回復(300/s) 6秒 半径10m 回転率:中~遅
モイラ(コアレッセンス)
直線大回復&小ダメージ(140/s&70/s) 8秒 30m 回転率:早
◇比較してのモイラ、ゼニヤッタの長所、短所
◎長射程、タンクもすぐに溶かす大火力
◎敵単体への味方全員の火力を底上げする不和のオーブ
△攻撃は連射、弾速共に中途半端で当てにくい
△通常回復力が低い(しかし長射程の自動回復なのでそこまで悪くない)
×劣悪すぎる機動力、生存力(当たり判定も大きい)
モイラ
◎全ヒーローの中でも優秀な機動力、生存力
○2種類の回復手段によるヒーラー1、2を争う瞬間回復、回復量
○接続型で当てやすくファイナルブロウがしやすい攻撃(紫オーブも非常に優秀)
△攻撃・回復ともに遠距離、バリア主体の戦いでのサポートが苦手
△メイン回復が射程が微妙、リソースが有限で安定しない
×ヒーラーの中ですら低いDPS(紫オーブ込みでやっと中程度)
以上がモイラ・ゼニヤッタの基本性能の比較です。
モイラの立ち回り、留意点、対策などについて
今回は本日追加された新サポートのモイラについてです。
アビリティの解説等は既に他でまとめられていると思いますので、ここでは運用面で個人的に考えたことをまとめていきたいと思います。
◇モイラを扱う上でのポイント
・回復ゲージの残量を常に確認し、基本は回復を優先する
他のヒーラーより攻撃的な性能のためついつい攻撃を優先しそうになりますが、モイラはマーシーやアナと同じ、手動で回復しなければいけないヒーローです。
回復ゲージが尽きている状態ではどうしたって攻撃して溜めなければいけませんが、味方を回復すべき状況でしょっぱい威力のビームや紫オーブを撃っているようではロールの役割を放棄しているも同然です。
紫ビームの役割は大まかに、回復ゲージの充填・ファイナルブロウ(追い討ち)・フランカーへの牽制の三つです。DPSはかなり低いので、基本的には攻撃ではなく補助手段だと割り切って運用しましょう。
紫オーブも、場合によっては強力ですが、回復ゲージは充填されないため、優勢時の追い上げなど部分的に使い、基本は黄色オーブを優先した方がサポートとして貢献できるでしょう。回復ゲージを消費しない・範囲回復・進軍する味方を効率よくカバーできるなど、様々なメリットがあります。
・味方のヒーラーの護衛にすぐに駆けつける
モイラは高い瞬間回復力・フランカーなどを追い払える長射程のビーム・自身はすぐに退避できるという強みがあり、ヒーラーの中では最高の護衛能力を持っています。
モイラが相手にとってかなりキルしにくいヒーローということもあり、相方ヒーラーのそばにいてあげるだけで敵は襲いにくくなります。
また、相方ヒーラーが自己回復の弱いゼニヤッタ、アナの時は、こまめに体力を確認してすぐに回復するよう心がけましょう。
・自己回復が弱いので早めに撤退、回復する
モイラの自己回復手段は黄色オーブと紫ビームの体力吸収の二つですが、黄色オーブはCTが長く、紫ビームはそもそも体力が減っている状態で当てにいくのが危険なので、通常時の自己回復力が非常に弱いです。
なので、体力が減ってきたら早めにヘルスパックを取りに行くか、できれば味方を範囲に入れて黄オーブを使って回復しましょう。(誰もいなければ進行方向に撃って並走)相方ヒーラーに頼むのが一番早いですが、あっちも常にモイラをカバーできるわけではないのである程度自力でやる必要が出てきます。幸い6秒おきにフェードで高速移動できるので、パックの位置を意識しておけばすぐに回復に行けます。
モイラはあくまでヒーラーです。回復優先・迂闊に前に出ない・早めに退避するの三点が大事です。できるだけ長く戦場に貢献するようにしましょう。
◇モイラが味方にいる場合の留意点
・(ヒーラー)モイラの体力が減っていないかこまめに確認する
・余裕があるときは体力が減っている者同士で固まる
◇敵にモイラがいる場合の注意点
・安易な単独突撃をしない。人数不利で無理に粘らない
・無理な深追いはしない(少人数では思いの外粘られる)