リーパー強化、ロードホッグ弱体が他ヒーローに与える影響予測
PTRでマクリー、リーパー、ロードホッグの修正が来ました。その中でもリーパーの修正は一見地味に見えますが、私の予測では今回の修正でリーパーはタンクキラーとしての本来の位置に返り咲くと思っています。
そこで今回は今回のパッチに影響されるであろうヒーローについて予測していきます。
リーパー ↑↑
ザ・リーピング
ソウルによる回復を削除
敵ヒーローに与えたダメージの20%を回復するように
すぐに環境に復帰できるかどうかは不明ですが、少なくともタンク特化型のヒーローとして性能が確立したと思います。
今回の調整のいいところは、「オフェンス全般に弱い」「近づくまでに本人の工夫、味方との連携が必要」という弱点は据え置きなことですね。下手に攻撃力、機動力を強化したらおそらくタンク以外にも強くなりすぎて一時期のバスティオンみたいに騒がれていたでしょう。
対ロードホッグが大幅に強化されただけでなく、D.Va・ウィンストンといったダイブタンクに対して単体で一方的に勝てるようになりました。(ウィンストンに対しては元々有利でしたが)連携が完璧な大会なら位置を把握してDMで包む、ロングDPSに任せるなどで対処できるでしょうが、野良ではダイブがリーパーに返り討ちにされる場面が多くなることが予想されます。
直接的に変化するヒーロー
ロードホッグ ↓↓↓
ヘッドヒットボックスを20%減少
スクラップガン
弾丸ダメージを30%減少 (1発あたり225→150 弾倉火力900→750)
ファイアレートを33%上昇
クリップサイズを4から5に増加 (継続火力163.6→142.6)
元々のタンクらしかぬDPSと、長らく続いた250族フック確殺時代により完全にリーパーの立ち位置を奪っていたキャラですが、修正後は完全にリーパーとのアンチ関係が逆転します。
フックコンボでは絶対にレイスで逃げられるようになった上、他4タンクのアーマーもなければザリアの判定の小ささもないロードホッグはノーガードでリーパーの散弾をモロに喰らうため、交戦している間は相手リーパーが確実に56/sという早さで回復していきます。
また単発威力弱体によりフックコンボでの200族確殺も難しくなりました。フックと近接のダメージを合わせればまだ可能ですが、確実に当たる位置での回復支援を無視したファイナルブロウが最大の強みだったので、調和、ビームの支援を受けた敵を倒せなくなるのは大きな打撃です。
マクリー ↑
デッドアイ
ターゲットはULT発動後0.8秒後ではなく0.2秒後からロックオンを開始するように
最初の1秒間に蓄積されるダメージを20から80に増加
(最初の1秒後の1秒あたりのダメージ数に変更はない)
デッドアイのキルタイムが大幅に短くなりました。従来はリスクも大きい大技という感じでしたが、この調整で視界内の低体力を一瞬でキルするという使い方もできるようになりました。
また、フラバンコンボにより近距離に潜り込んできたリーパーを安定して狩れることから、リーパー強化によってマクリーの価値も相対的に上昇します。
間接的に変化するヒーロー
D.Va ↓
ロードホッグのフックをあまり恐れる必要がなくなったかわりにリーパーがかなり厄介になりました。今までは圧倒的な体力差で2倍近いDPSを誤魔化して倒していましたが、攻撃と防御を同時にできないD.Vaでは交戦中に相手リーパーが常に回復していくため、ダメージレースで確実に撃ち負けるようになりました。
機動力は段違いですし、リーパーのULTには安定して対処できますが、今まで以上にリーパーに悩まされることが多くなりそうです。
ウィンストン ↓or→
ロードホッグのフックが以前より怖くなくなりましたし、リーパーは元々単体では絶対に勝てないヒーローなので、この二人をバリアと機動力で上手くかわす立ち回りにはあまり変化がないと思います。しかし、防衛でリーパーが出てくるようになると今までよりダイブの難易度が上がると思います。
オリーサ ↑or→
もしリーパー強化によってダイブ構成が抑制され、ライン戦主体に戻ればオリーサはかなり立ち回りやすくなると思います。また、リーパーに対しては立ち位置を間違えなければ大幅に有利です。(近づかれそうになってもストップ!で引き離せますしね)
メイ ↑
忘れがちですがこのヒーローもリーパーと同じ250族かつ、即発動の無敵回復持ちなので、今回の調整でフックコンボがかなり効きにくくなり、ロードホッグ弱体で復権するヒーローでしょう。しかもリーパーと違いキャンセル可能かつ自己回復つきなので、フックのCT中の反撃がより鮮やかにできます。
リーパーと同じく近接型ですが、この二人の有利不利は場合によります。マクリーがややキツいヒーローですがそこまで動きにくくなるわけではありません。
このヒーローの最大の長点として地上戦ヒーローを簡単に孤立させられる氷壁があります。ダイブ構成では上下に動くヒーローばかりでほとんど出番はありませんでしたが、環境が変わりライン戦主体に戻れば見かけることが多くなると思います。
ヒーローの「継続」DPSについて(6/21更新)
検証系の記事が連続しますが、今回はヒーローの「継続」DPSについてです。
通常、DPSとして扱われる数値は「撃っている間の秒間ダメージ」です。そのヒーローがどれだけの火力を持っているかは、多くの場合この数値で判断されます。
しかし、多くのヒーローの弾倉火力を上回るタフさを持つロール「タンク」、ラインハルトなどのバリアへの「盾割り」という要素のあるこのゲームでは、「リロードを含めた長時間の秒間ダメージの平均」も重要な要素になるのではないかと思い計算してみました。
たとえば、トレーサーは240/sという圧倒的なDPSを誇り、ラインハルトを使っている時に裏に回って撃たれると非常にビビりますが、1秒撃って1秒リロードするという極端な高燃費のため弾倉火力、継続ダメージはそこまででもなく、人数が揃っている時は焦って盾の向きを変える必要はない存在です。(あと、アーマーがあれば半減しますしね)
逆に、DPSはそこまででもない反面長時間射撃を続けられるD.Va、オリーサあたりはラインハルトの盾にとって厄介な存在です。
今回は、継続DPSを求める計算式を
継続DPS=(弾倉火力/(撃ち尽くすまでの時間+リロード時間)としています。
(計算式まで書いてるのは単に自分が忘れないようにするのと、後々修正が来た時に数値を弄りやすくするためです)
バスティオン:425.7/s(セントリー) 【15*300/(300/35+2)】
リーパー:203.6/s 【7*20*8/(8/2+1.5)】
(ハンゾー:157.5/s(拡散全弾当て含め) 【(125*9/10)+(75*6)/10】)
D.Va(メック):148.9/s 【2*11*6.77】
ザリア:146.2/s(100%ビーム) 【190*5/(100/20+1.5)】
ロードホッグ:142.6/s(メイン、サブ) 【6*25*5/(5/1.33+1.5)】
(ジャンクラット:139.1/s弱(コンカッション有)【124.1+(120/8)】)
トールビョーン:132.4/s(サブ) 【15*10*6/(6/1.25+2)】
(ソルジャー76:126.2/s弱(ヘリックス含め) 【111+(120/8)】)
ハンゾー:125/s(メインのみ) 【125/(0.5+0.5)】
ジャンクラット:124.1/s(メインのみ) 【120*5/(5/1.5+1.5)】
トレーサー:120/s 【6*40/(40/40+1)】
(シンメトラ:120/s(ビーム最大威力DPS 継続DPSは測定不能))
(ゼニヤッタ:119.6/s(メイン、不和付) 【46*1.3*20/(20/2.5+2)】)
ファラ:111.5/s 【120*6/(6/1.1+1)】
ソルジャー76:111/s(メインのみ) 【19*25/(25/9+1.5)】
オリーサ:110/s 【11*150/(150/12+2.5)】
ザリア:109.6/s(50%ビーム) 【142.5*5/(100/20+1.5)】
マクリー:109.3/s(サブ ※硬直含む) 【45*6/(0.67+0.3+1.5)】
ソンブラ:106.7/s 【8*60/(60/20+1.5)】
トールビョーン:98.6/s(メイン) 【70*18/(18/1.67+2)】
バスティオン:97.6/s (偵察) 【20*25/(25/8+2)】
マクリー:93.3/s(メイン) 【70*6/(6/2+1.5)】
ゼニヤッタ:92/s(メイン) 【46*20/(20/2.5+2)】
ゲンジ:89.4/s(サブ) 【28*24/(8/1.33+1.5)】
ウィドウメイカー:86.7/s(連射) 【13*30/(30/10+1.5)】
ウィドウメイカー:85.7/s(狙撃) 【120*10/(10/0.8+1.5)】
マーシー:80/s 【20*20/(20/5+1)】
ラインハルト:75/s(ハンマー)
メイ:73.5/s(氷柱) 【75*8/(8/1.2+1.5)】
ザリア:73.1/s(0%ビーム) 【95*5/(100/20+1.5)】
ゲンジ:70.7/s(メイン) 【28*24/(8/1+1.5)】
D.Va(生身):64.3/s 【14*20/(20/7+1.5)】
ルシオ:64/s 【20*20/(5/1+1.25)】
アナ:61/s 【60*10/(10/1.2+1.5)】
ウィンストン:46.2/s 【60*5/(100/20+1.5)】
メイ:39.1/s(ブラスター) 【2.25*200/(200/20+1.5)】
1位は2位と2倍以上の差をつけて独走していますね。改めてバスティオンの盾割り能力の桁外れさを感じました。他にもPTRの変化でタンクキラーとして返り咲きそうなリーパー、弾数無限のD.Vaの盾割り能力もかなり高いです。
ソンブラは低火力なイメージがありましたがソルジャーとほぼ数値が変わらないというのも意外でした。(射程は段違いですが)
また、距離減衰なしの攻撃では1位で射線外から安全に攻撃できるジャンクラットも盾割りに関してはかなり優秀です。
プロジェクタイル(弾速あり)の攻撃について
今回はプロジェクタイル攻撃の弾速と有効射程の考察です。
ヒーローの射撃は大まかにヒットスキャン(即着弾)、プロジェクタイル(発射型)、ビームの3種に分類されます。それぞれの特性をまとめると以下のようになります。
ヒットスキャン:発射と同時に最大射程に着弾。判定は点。
スナイパー以外は距離減衰あり
プロジェクタイル:弾速つき、判定は大きい。多くが距離による威力減衰なし
ビーム:威力一定、範囲外で効果なし(ザリア、ウィンストン、シンメトラ、メイ)
ヒットスキャンと比べてのプロジェクタイルの長所、短所は
○距離による威力減衰がない→牽制でのばら撒きが強い
○遮蔽物を利用しての顔出しレレレ撃ちができる
×低弾速ほど確実なダメージを与えにくい
×有効打を与えるには偏差射撃が必須、距離が離れるほど難易度が上がる
といった所でしょうか。基本的にヒットスキャンはファイナルブロウ、プロジェクタイルはスパム向きです。(例外として、ファラ、ゲンジ、ルシオなど高機動ヒーローはファイナルブロウとしても多用します)
ここからプロジェクタイル攻撃の有効射程について考えますが、まず各攻撃の弾速についてみていきましょう。
シンメトラ:エナジーボール 10m/s
ジャンクラット:フラグランチャー 17.5m/s ※放物線、バウンド
ザリア:グレネード 24m/s ※放物線
ファラ:ロケットランチャー 29m/s
マーシー:カデュケウスブラスター 40m/s
D.Va:ライトガン(生身メイン) 40m/s
(ソルジャー76:ヘリックス 40m/s)
ゲンジ:手裏剣(メイン/サブ) 47m/s
トールビョーン:(メイン) 57m/s ※僅かに放物線
オリーサ:フュージョンドライバー 67m/s
ゼニヤッタ:破壊のオーブ 67m/s
アナ:ライフル(スコープなし) 86m/s
ハンゾー:矢(各種) 87m/s ※僅かに放物線
メイ:凍結ブラスター(氷柱) 89m/s ※減衰あり、発射までタイムラグ
※ ロードホッグ、トールビョーンのショットガンもプロジェクタイルだが、
有効射程的にもヒットスキャン扱いとする
今回はプロジェクタイルの有効射程の基準を「高度でない偏差撃ちで安定して当てられる距離」とします。つまり、動きの「読み」ではなく、移動先に合わせるだけの射撃で有効打を与えられる距離です。
個人的には、着弾まで約0.2~0.3秒くらい距離なら、射撃を見てから避ける、咄嗟に移動方向を変えるという反応はほぼ不可能だと考えます。よって、プロジェクタイルの有効射程は弾速の1/4の距離とみていいでしょう。
例外として、ファラは爆風も強力なうえ、空中視点だと地上で撃つ場合に比べ相手の位置のブレが小さく、予測もしやすいため弾速の1/2、約15mまでは安定して有効打を与えられると思います。
数値の参照...英語版wiki(Overwatch Wiki )