ヒーローの「継続」DPSについて(6/21更新)
検証系の記事が連続しますが、今回はヒーローの「継続」DPSについてです。
通常、DPSとして扱われる数値は「撃っている間の秒間ダメージ」です。そのヒーローがどれだけの火力を持っているかは、多くの場合この数値で判断されます。
しかし、多くのヒーローの弾倉火力を上回るタフさを持つロール「タンク」、ラインハルトなどのバリアへの「盾割り」という要素のあるこのゲームでは、「リロードを含めた長時間の秒間ダメージの平均」も重要な要素になるのではないかと思い計算してみました。
たとえば、トレーサーは240/sという圧倒的なDPSを誇り、ラインハルトを使っている時に裏に回って撃たれると非常にビビりますが、1秒撃って1秒リロードするという極端な高燃費のため弾倉火力、継続ダメージはそこまででもなく、人数が揃っている時は焦って盾の向きを変える必要はない存在です。(あと、アーマーがあれば半減しますしね)
逆に、DPSはそこまででもない反面長時間射撃を続けられるD.Va、オリーサあたりはラインハルトの盾にとって厄介な存在です。
今回は、継続DPSを求める計算式を
継続DPS=(弾倉火力/(撃ち尽くすまでの時間+リロード時間)としています。
(計算式まで書いてるのは単に自分が忘れないようにするのと、後々修正が来た時に数値を弄りやすくするためです)
バスティオン:425.7/s(セントリー) 【15*300/(300/35+2)】
リーパー:203.6/s 【7*20*8/(8/2+1.5)】
(ハンゾー:157.5/s(拡散全弾当て含め) 【(125*9/10)+(75*6)/10】)
D.Va(メック):148.9/s 【2*11*6.77】
ザリア:146.2/s(100%ビーム) 【190*5/(100/20+1.5)】
ロードホッグ:142.6/s(メイン、サブ) 【6*25*5/(5/1.33+1.5)】
(ジャンクラット:139.1/s弱(コンカッション有)【124.1+(120/8)】)
トールビョーン:132.4/s(サブ) 【15*10*6/(6/1.25+2)】
(ソルジャー76:126.2/s弱(ヘリックス含め) 【111+(120/8)】)
ハンゾー:125/s(メインのみ) 【125/(0.5+0.5)】
ジャンクラット:124.1/s(メインのみ) 【120*5/(5/1.5+1.5)】
トレーサー:120/s 【6*40/(40/40+1)】
(シンメトラ:120/s(ビーム最大威力DPS 継続DPSは測定不能))
(ゼニヤッタ:119.6/s(メイン、不和付) 【46*1.3*20/(20/2.5+2)】)
ファラ:111.5/s 【120*6/(6/1.1+1)】
ソルジャー76:111/s(メインのみ) 【19*25/(25/9+1.5)】
オリーサ:110/s 【11*150/(150/12+2.5)】
ザリア:109.6/s(50%ビーム) 【142.5*5/(100/20+1.5)】
マクリー:109.3/s(サブ ※硬直含む) 【45*6/(0.67+0.3+1.5)】
ソンブラ:106.7/s 【8*60/(60/20+1.5)】
トールビョーン:98.6/s(メイン) 【70*18/(18/1.67+2)】
バスティオン:97.6/s (偵察) 【20*25/(25/8+2)】
マクリー:93.3/s(メイン) 【70*6/(6/2+1.5)】
ゼニヤッタ:92/s(メイン) 【46*20/(20/2.5+2)】
ゲンジ:89.4/s(サブ) 【28*24/(8/1.33+1.5)】
ウィドウメイカー:86.7/s(連射) 【13*30/(30/10+1.5)】
ウィドウメイカー:85.7/s(狙撃) 【120*10/(10/0.8+1.5)】
マーシー:80/s 【20*20/(20/5+1)】
ラインハルト:75/s(ハンマー)
メイ:73.5/s(氷柱) 【75*8/(8/1.2+1.5)】
ザリア:73.1/s(0%ビーム) 【95*5/(100/20+1.5)】
ゲンジ:70.7/s(メイン) 【28*24/(8/1+1.5)】
D.Va(生身):64.3/s 【14*20/(20/7+1.5)】
ルシオ:64/s 【20*20/(5/1+1.25)】
アナ:61/s 【60*10/(10/1.2+1.5)】
ウィンストン:46.2/s 【60*5/(100/20+1.5)】
メイ:39.1/s(ブラスター) 【2.25*200/(200/20+1.5)】
1位は2位と2倍以上の差をつけて独走していますね。改めてバスティオンの盾割り能力の桁外れさを感じました。他にもPTRの変化でタンクキラーとして返り咲きそうなリーパー、弾数無限のD.Vaの盾割り能力もかなり高いです。
ソンブラは低火力なイメージがありましたがソルジャーとほぼ数値が変わらないというのも意外でした。(射程は段違いですが)
また、距離減衰なしの攻撃では1位で射線外から安全に攻撃できるジャンクラットも盾割りに関してはかなり優秀です。
プロジェクタイル(弾速あり)の攻撃について
今回はプロジェクタイル攻撃の弾速と有効射程の考察です。
ヒーローの射撃は大まかにヒットスキャン(即着弾)、プロジェクタイル(発射型)、ビームの3種に分類されます。それぞれの特性をまとめると以下のようになります。
ヒットスキャン:発射と同時に最大射程に着弾。判定は点。
スナイパー以外は距離減衰あり
プロジェクタイル:弾速つき、判定は大きい。多くが距離による威力減衰なし
ビーム:威力一定、範囲外で効果なし(ザリア、ウィンストン、シンメトラ、メイ)
ヒットスキャンと比べてのプロジェクタイルの長所、短所は
○距離による威力減衰がない→牽制でのばら撒きが強い
○遮蔽物を利用しての顔出しレレレ撃ちができる
×低弾速ほど確実なダメージを与えにくい
×有効打を与えるには偏差射撃が必須、距離が離れるほど難易度が上がる
といった所でしょうか。基本的にヒットスキャンはファイナルブロウ、プロジェクタイルはスパム向きです。(例外として、ファラ、ゲンジ、ルシオなど高機動ヒーローはファイナルブロウとしても多用します)
ここからプロジェクタイル攻撃の有効射程について考えますが、まず各攻撃の弾速についてみていきましょう。
シンメトラ:エナジーボール 10m/s
ジャンクラット:フラグランチャー 17.5m/s ※放物線、バウンド
ザリア:グレネード 24m/s ※放物線
ファラ:ロケットランチャー 29m/s
マーシー:カデュケウスブラスター 40m/s
D.Va:ライトガン(生身メイン) 40m/s
(ソルジャー76:ヘリックス 40m/s)
ゲンジ:手裏剣(メイン/サブ) 47m/s
トールビョーン:(メイン) 57m/s ※僅かに放物線
オリーサ:フュージョンドライバー 67m/s
ゼニヤッタ:破壊のオーブ 67m/s
アナ:ライフル(スコープなし) 86m/s
ハンゾー:矢(各種) 87m/s ※僅かに放物線
メイ:凍結ブラスター(氷柱) 89m/s ※減衰あり、発射までタイムラグ
※ ロードホッグ、トールビョーンのショットガンもプロジェクタイルだが、
有効射程的にもヒットスキャン扱いとする
今回はプロジェクタイルの有効射程の基準を「高度でない偏差撃ちで安定して当てられる距離」とします。つまり、動きの「読み」ではなく、移動先に合わせるだけの射撃で有効打を与えられる距離です。
個人的には、着弾まで約0.2~0.3秒くらい距離なら、射撃を見てから避ける、咄嗟に移動方向を変えるという反応はほぼ不可能だと考えます。よって、プロジェクタイルの有効射程は弾速の1/4の距離とみていいでしょう。
例外として、ファラは爆風も強力なうえ、空中視点だと地上で撃つ場合に比べ相手の位置のブレが小さく、予測もしやすいため弾速の1/2、約15mまでは安定して有効打を与えられると思います。
数値の参照...英語版wiki(Overwatch Wiki )
ヒーローの復帰速度について
今回はヒーローのリスポーン地点からの復帰速度についてです。オーバーウォッチはデス~前線に復帰する時間が基本的に他ゲームより長めで、それによって「人数差を作って突入する」という基本戦法が重要になります。
では、具体的にリスポンから前線への復帰時間はキャラによってどれだけの差があるのか、簡易的に計測してみました。
計測:アイヘンヴァルデA地点防衛リスポーン部屋→真正面の入り口奥の壁まで
(手動計測なのであくまで参考記録です)
トレーサー 5.48(ブリンク)
ソンブラ 5.53(光学迷彩+トランズロケーター)
ラインハルト 6.15(チャージ)
ウィンストン 6.75(ジャンプパック)
ソルジャー76 7.80(スプリント)
ルシオ 8.03(スピブアンプ ※ウォールライドなし)
D.Va 8.16(ブースター)
リーパー 8.51(シャドウステップ→レイスフォーム)
ゲンジ 8.56(風斬り)
ファラ 8.89(コンカッシブ+ジャンプジェット)
ウィドウメイカー 9.46(地面にグラップリングフック)
ジャンクラット 10.23(コンカッションジャンプ)
マクリー 10.33(コンバットロール)
その他 11.60(移動スキル無しヒーロー。ザリアで計測)
やはりトレーサー,ソンブラ,ウィンストンの復帰速度は群を抜いていますね。(ラインハルトは直線の長さで左右されます)また、一定速度を維持するソルジャー、どんな地形でも柔軟に移動できるゲンジ、D.Vaも優秀です。
復帰が早いヒーローはリスク高めの粘着、ちょっかいに向いています。(例えばコントロールで拠点確保時にリスポン方面で妨害するなど)逆にザリア、ロードホッグなどは本人が強力な反面戦場に戻るまでがかなり遅いので、早めのヒーローで差し違える覚悟でキルしにいくのも有効な戦法かもしれませんね。